手のひらの中の仇討ち!(タミヤ1/35忠臣蔵セット)
2月14日と言えば・・・・バレンタインデー!!
私の奥さんは知る人ぞ知る女流モデラーの1人としてその名は私以上に名の知れているモデラー?(笑)
今では超絶なジオラマビルダーとしての顔からプロ顔負けの腕を持ったパン職人に成長しておりますが、
結婚する前は・・・
料理の腕と手先の器用さはあったものの、「材料を計量する」という発想がない人でして全てがどんぶり勘定の
ダイナミック料理!!
普段の食事はそれはそれでパパッと準備する手際の良さを発揮しておりましたが、とかくキチンとした計量がマストなお菓子の世界においては・・・博打料理!!
普通のチョコを買うという発想がないのか?どうしても手作りのチョコレートクッキーやらケーキやらを作ってくれるのはありがたいのですが、その形、お味と言ったらもう。。。。
毎年バレンタインデーは恐怖の日でした(爆)。
さて、バレンタインデーに超ふさわしい・・・
「仇討ち」のジオラマのお話です(無関係!!)。
先の日記にてタミヤが発売していた「1/35 忠臣蔵セット」の話をしましたが、
今を去る事8年前にこのキットの中から2体をチョイスして小さなビネットを制作した事がありました。
過去作品ばかりの紹介にて申し訳ありませんが、この素晴らしいプラモデルの存在を知らない方もいらっしゃるようなのでこれを良い機会にご紹介いたします。
ちなみに・・・
忠臣蔵の吉良邸討ち入りの日は「12月14日」。
本日は「1」を引いた「2月14日」ということで何かつながりがなくもない(お後がよろしいようで)
このキットは日本のメーカーならではの題材ですね〜。もっと侍系のキットを出せばいいのになぁ。
まさか「仇討ち」のシーンがプラモデル化され、文字だけ眺めると超未来の”2012年”にてブログにて紹介されるなんて誰が想像したでしょうか?(笑)
このキットはいかにもジオラマを作れ!!とメーカーが煽っているような内容ですが、
そういえばあまりジオラマ完成品はお見かけしませんね。
そんな中このキットを使った最高な作品をご紹介いたします。
言わずと知れたジオラマ界のネ申・金子辰也さんの忠臣蔵のシャドウボックスです!
討ち入り後、隠れていた吉良上野介を見つけて仇を取る寸前の有名なシーンのジオラマです。
積もった雪、それに反射する月明かり、緊張感があふれる空気を感じるシャドウBOX.最高!!!
このシャドウBOXとはその名のごとく箱の一部を明けて、箱内を暗くしてそこから覗き込むように作るジオラマのスタイルです。
特徴は、照明を配置してまるで映画の1シーンのように演出出来る利点。
額装されたおしゃれなBOXスタイルも魅力の一つですね。
・・・・こんな名作品を紹介した後にさて自分の稚作を紹介するのは・・・
完全に自ら首をしめているプレーにしか思えず(笑)
あはは。。。
気を取り直して、今から8年前の2004年の作品です。
忠臣蔵セットから2名をチョイス、「堀部安兵衛」と「不破数右衛門」が討ち入り直後の室内でのシーン。
非常に小さいビベースには吉良邸に踏み入った瞬間を思わせる、廊下と畳を大胆に斜めに配置して。
討ち入りの日はハラハラと雪が舞っていましたから廊下側には、雪の表現ではお約束である重層をつかって雪をちらつかせております・・・が、残念ながら茶色に変色してしまっていますね。2人の肩にもかつては白く雪が積もっていましたが、おしい!!いつか修復しますね。
堀部安兵衛の腕には箱絵には鎖かたびらが装着されておりまして、市販の黒染めした金網を丁寧に巻いてみました。なかなか緻密に出来ましたね!
2人の御髪は・・・キットの髪のディテールはすべて削いで筆をほぐした毛先を接着して再現しています。
いい感じにしあがりました。
そして・・・忠臣蔵の討ち入り衣装といえばこれ!!
火消し衣装、袖にそれぞれの名前を大胆に書き上げた衣。震える自分の腕と格闘しながらなんとか書き上げましたよ!!(しかも裸眼で!!)あの頃の私は目の解像度がマックスでしたね。
じつはこの作品はタミヤが主催する1/35のミリタリーミニチュアシリーズを改造するコンテスト「人形改造コンテスト出品するために作った作品。毎年参加している模型仲間が楽しそうに締め切りに追われているブログを読んでいるうちに、残り2週間で急に作りたくなって短期間で作れる題材をさがし常連達人達が生み出す超絶改造作品には到底及びませんのでこの忠臣蔵のキットをちょい改造して出品しました。
残念ながら‥‥無賞に終りました。。。。
しかし、応募作品がすべて掲載される人改の作品集が後日販売された時には受賞作品と共に、応募作品の中から無賞であっても印象に残る作品だけが紹介される大大大名誉「カラー掲載」が果たされたのです!!
これは本当に嬉しかったですね。
しかし、しかし....なんともそれだけではありません。
なんと表紙で「手につかまれている作品」に採用されたのです!!
これは上位受賞作品だけではなく表紙としてインパクトがある作品だけが選ばれるのですよ!!。
これはもう自分としても上がりですよ(笑)。
初めての人改コンテスト参加ですっかり金賞でも取ってしまったような気分で落ち着いてしまいましたので以後の参加はありませんでした(笑)
また、今度はじっくりと腰をすえて作品を作って参加したいなぁと思います。
私の中の思い出深いタミヤ作品の1つの作品をご紹介したしました。
↓<追記>タミヤからなんと忠臣蔵のキットが再販されております。少量の定期量産なので興味がある方はお早めに!
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この記事へのコメント:
カズジイ : 2012/02/15 (水) 20:43:52
この作品良く覚えていますよ。改めて見ると凝ってますねぇ~漢字なんか中国人的に凄い!
重曹は変色しますね。形あるものはいつかは朽ち果てます。
金子さんのシャドーボックスも一昨年くらいに見ましたがかなり痛んでました。
今年は久々に「人改」にチャレンジしませんか?!
アラーキー : 2012/02/16 (木) 07:00:35
懐かしくなって久しぶりに人改の作品集を引っぱり出して来たら・・・
なんとカズジイさんが金賞を取った年でしたね!
この年はなんと知った顔ぶれが多い年なんでしょう。まだmixiのようなコミュニケーションツールがなくて鹿児島モデコンの掲示板でやり取りしていましたね。
8年で世の中も随分変わる物です。
今の所、僕の作った作品で重層使って変色したのはこの作品だけかな?
まったく展示していなかったんですけどね。
MASAKI : 2012/02/16 (木) 16:36:44
ひょっとして米粒にも文字が書けるのでは?
畳と板の間のベースも雰囲気ばっちりですね。
トンボの模様も手書きなんですね。
みにすけ屋 : 2012/02/16 (木) 23:00:36
私も昔作りましたが、うまく塗装できなかった記憶があります。
今なら袴の模様なんかも上手に塗れそうな気がします。
また作ってみたいですね。
アラーキー : 2012/02/17 (金) 05:32:17
そういえば米粒に文字を書くってチャレンジはした事無いですね。
よくいう超絶技量を試す解りやすいアピールですが、今度試してみようかな?
着物のトンボ柄はキャッチーですよね。
トンボは後方に飛べないことから「前進あるのみ」という意味で武将に好まれた柄なんですよ。
アラーキー : 2012/02/17 (金) 05:36:15
私もこの作品は約8年前の新婚1年目の頃のものなので、いまならばもっと上手く塗れるかなぁ・・・と思いながらも、もしかすると既に「目」が付いて行けない気がしたりして(泣)。
みにすけ屋さんの日頃作っている1/72に比べたら1/35なんて巨人ですからね。
おそらくまつげ1本1本も描ける筈ですよ(笑)
クリスタルボーイ : 2012/02/17 (金) 20:10:14
鎖かたびらの再現方法も素晴らしいですね。
アラーキー : 2012/02/18 (土) 16:37:58
やっぱり・・・・8年まえだと・・・・30代の前半ですからね(苦笑)
若さ故に出来たのかも。。。
そういえばよく、細かい技量を表現する方法として「米粒に文字が書けるか否か」を問われますが、今度真面目にやってみようかな?
ほにほに : 2012/03/01 (木) 04:56:41
このキット、子どものころ見ましたけど、今どこ行ってもありませんよ?
廃盤ですか?(^_^;)
僕も作ってみたいなぁ( ´ ▽ ` )
アラーキー : 2012/03/01 (木) 06:27:27
え?3月1日があの松の廊下事件の日???と思ったら・・・・
3月14日ですね。
そうかその日に合わせたのんですね。松の廊下の事件はあまり寒い日のイメージはありませんね。
タミヤの忠臣蔵キットはタミヤのイベント等でたまに再販していたりしますよ。
また、中古キット屋の定番だったりヤフオクでも見かけますね。
ぜひ、手に入れてみてくださいませ!