観光協会のプラモデル!


2017年6月7日、私が住む東京では梅雨入りしました。

この時期になりますと、モデラーにとっては、塗装が出来ない(湿気により影響があるため)、塗装が乾きにくいなどの影響があったりしますが‥‥実は雨の日は、家に籠る理由が出来るので、製作時間がタップリ獲得されて意外と最適な季節なのかもしれません。この時期ならではの「湿気があるけど高温」のジメジメは嫌ですが、今年の梅雨入りは比較的肌寒い気候がさらにいい感じです♫

さて、この梅雨時期に「よく似合うアイテム」をプライベート製作しましたので、ご紹介をさせていただきます。


ガジロウ_B1



なんだかリアルなカッパの写真。

これは一体なんでしょう?

実はカッパのプラモデル!

ガジロウ_B2


パーツ数もそれほど多くはなく、パーツ配置もいい感じです。
プラモデル愛好者は、このランナーを見つめてパーツの彫刻の感じや、パーツの分割具合をチェクしながら、どうやって作ろうかを妄想するのが最初の一歩。嗜好の一時です♫

この手練感があるプラモデルの販売先は何処かしら??

古くからのプラモファンならは、かつて日東というメーカーが「妖怪シリーズ」というプラモデルを展開していたのを思い出すでしょう。


日東妖怪シリーズ



箱絵がまるで浮世絵の写真集のよう!これがプラモデルの箱なんですよ!

スピード感あふれる車、アニメの主役ロボ、勇ましい戦艦や戦闘機、戦車などの兵器のプラモデルに混じって、このような「日本の独自文化」を再現したプラモデルはいいですね。

で、本題にもどり、そのカッパのプラモデルは、な、な、な、なんと、とある観光協会が販売しているのですよ!!!

販売先の「福崎町」は兵庫にある、民族学で有名な国木田独歩の出身地。ここでは街をPRする為に、数年前から町の伝説であるカッパ、妖怪にフォーカスした町づくりをしており、妖怪の造型コンテストなども開催して、話題を呼んでおります。



その勢いで、なんと町のマスコットキャラクターになっているカッパのカジロウをプラモデルとして販売してしまったのです。

こんな「歴史的快挙のプラモデル」を手に入れない訳にはいかず、リサーチ目的で買ってみたのですが、最近プライベートで模型を作ることがめっきり減ってしまったので、部品数も手頃なのでさくっと作ってしまおうと考えて着手。

まずは福崎町に存在する、原寸大のガジロウをリサーチ。

ガジロウ実写



・・・こ、恐すぎる。。。

ここは、プラモデルの利点「自由に作る!」を優先して、結構べたなイメージである緑色のタイプで仕上げようかと。

Googleの画像検索にて「カッパ」で調べると、カワイイ河童のイラストか、なんだか恐いグロテスクなリアルな河童の造型しか出て来なくて、ちょうどイメージにあっていたのはこのフリー素材のイラスト集に掲載されていたこちら。

ガジロウ参考



ウミガメ + カエル のこのコンセプトで仕上げたい!

ガジロウプラモデルの特徴は、素材が家電製品などで使われるプラスチック素材『ABS』が使用されているんですが、そこはちょっと謎。粘りがあって傷が付きにくい素材なのですが、プラモデルに使うには高スペック過ぎるし、プラモデル用の接着剤は使えないんですよね。
ABS用の専用接着剤をおもちの方はそれを使えばいいですが、ちょっとパーツに隙間が出来る傾向にありますので、ゼリータイプの接着剤を使用することをお勧めします。

本体を製作して、隙間を埋めて、サーフェーイサーで下地を整えた後に、濃淡の2種類の塗料で、エアブラシによるグラデーション塗装を施しました。

筆で、ウミガメのような編み目を追加。

ガジロウ_B4


生物塗装の決め手は、やはり「目」!

今回は伝説の妖怪なので、爬虫類系の目に、白目があって視線が解るようなデザインで筆で描きました。


ガジロウ_B5


サクッと製作すると思いながらも、やはり改造してしまうのは、私の性格。

キットのカジロウは「尻こだま」という2つの玉を持っており、河童が川遊びをしている子供のお尻の穴からこれを引き抜いて、相手を惚けさせるという言い伝えに基づいたもの。いわば臓器(実在はしません)の一部という想定なんですよね。
臓器‥‥個人的に、ちょっと気持悪く思ってしまったので、川魚に変更!(エポキシパテ製)。手に持たせて、今から噛み付く寸前というシーンに仕立てる為に、口を大きく開くように改造しております。結果として、口の中がよく見えて、生物らしい造型に深みが出ました。ちなみに、ベロはキットそのままの成形色を活かして、クリアーレッドを溶剤で薄めた塗料を墨流しして、クリアー塗料をタップリ塗って仕上げています。いい感じのベロ具合が演出出来ました。


で、いきなりですが完成したのがこちら!


ガジロウ_B12



髪の毛は、キットのパーツを使用せずに、もっとリアルに見せる為に植毛したいと考えて素材探し。困った時にはやはり100円ショップダイソー!

最初は毛足の長い筆を使おうと思ったのですが、さらさらヘヤーは似合わない。イメージは水面に漂う「藻」のような感じ。
ちょっと巡って、ちょうどいい素材として羊毛フェルト発見!

ガジロウ_B8



これをゼリータイプの接着剤で部分的に接着。川から上がって髪の毛が湿った感じを出す為に、木工用ボンドで身体にそうように接着。仕上げにクリアー塗料を筆塗りしています。



ガジロウ_B9


真正面から見ると、ちょっと面白い顔。口が大きいですね。

ガジロウ_B11


久しぶりの生物造型。十分に楽しめました。
これにて完成ですが、やはり最終的にはジオラマにしたい所。


とりあえず、手持ちのジオラマ「西瓜の夏」にてシミュレーション撮影!



ガジロウ_B3



いい感じ♫

山奥の渓流沿いのシーンが似合いそうです。


さて、こちらのカジロウのプラモデルは、メーカーの様に常に在庫を抱えているような生産体制はとっていないはずです。ご興味がある方はお早めに!

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私としてはちょっと珍しい生物表現の息抜き製作でした。



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この記事へのコメント:

sukunahikona : 2017/06/18 (日) 13:04:52

初めまして
楽しく読ませていただきました
これ、作ってみたいです。水槽に沈めてみようかしら

【返信】情景師・アラーキー : 2017/06/18 (日) 14:07:26

sukunahikonaさんこんにちは!
本気で水槽に沈めるのであれば、作る際に、身体や頭の中におもりと成る小石や砂を入れて接着剤で固めて重しをつけなければ浮いて来てしまいます。今回は私は使いませんでしたが、台座のパーツがありますので、その中にそれらを詰めるといいかもしれませんね。

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プロフィール

情景師・アラーキー

Author:情景師・アラーキー
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■ 情景作家
■ 1969年生 居住地:東京・杉並 

「日常にあふれるさりげない光景」を立体化する事が得意なオールラウンドジオラマ作家。昭和ノスタルジーからアニメシーン再現まで製作範囲の守備範囲は無限。むしろ挑んだ事がない題材を与えられると燃えるタイプです。

「生み出すものに魂を込めて作る職人のようにありたい」・・・と願って「情景師」を名乗っています。

<過去の作例活動経歴>
●電撃ホビーマガジン
●電撃スケールマガジン
●モデルグラフィックス
●アーマーモデリング
●モデルカーズ
●パンツァーグラフ
●エクストラマガジン
(スペインの模型雑誌)

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(製作事例:CM、テレビ撮影用、展示会用、トイの商品開発用、企業ノベルティー等)
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