超・高額廃車?!
『週刊○○』
ディアゴスティーニやアシェットなどの海外の出版社が展開する書店販売のホビーシリーズには、毎回心躍らせられます。シンプルな本だけのマガジンタイプもありますが、毎週部品が送られてくる組立て式の「キットタイプ」や、「完成済みミニチュア」を同スケールでシリーズ化して送られてくるタイプなど・・・手を替え、品を替えて商品展開する戦略!
新商品のTVシリーズが始まる度に「今回はもう我慢できないかも・・・」と定期購読の決断と戦う自分がいます。
ちょっとだけ前の話しですが、先月あたりから展開されているミニカーファンが心躍った2社の企画バッティングがありました。
ディアゴスティーニの「レ・グランデ・フェラーリコレクション」
そして
アシェットの「国産名車コレクション」
http://www.jpc24.jp/home.html
バッティングとは・・・ともに「1/24スケールの完成済みミニカー」!!
車好きな方は、よくご存知かと思いますが、1/24スケールは現在の車のプラモデルの標準的なサイズになります。
ミニカーとしてはビックサイズ!しかし、あまり種類はありません。
今までも「週刊○○」ではミニカーをあつかった商品はありましたが、精密造型のミニカースケールの標準的な「1/43」でした。
もちろん1/24スケールならば、大きい故にその再現性は向上しますし、ミニカーとしての基本「ダイカスト製」のボディーは、かなりズッシリとしていてさぞかし迫力はあるでしょうね。
しかしながら、ちゃんとした商品にしないと、大味になっちゃうかも。
しかも最大の問題点は・・・その値段でしょうね。結構高額になるのは見えております。
両社、創刊号以降は、うむむ。。。。単価2000〜3000円しております。
当然高額の商品展開になりますよねぇ〜。1/24スケールのミニカーでもそんな値段。資料性の高い本が付いてくることを考えるとその値段でも安い!と見なせるし。
買うのは、定期購読ではなく、好きな車種を見てから決めようかなぁ。
しかし、どのシリーズもそうですが、創刊号は超お得♬ おもわず買っちゃいますよね。
そうして組立て式のタイプの創刊号の部品だけが、模型倉庫に積んである方も多いのでは?(笑)
ミニカー好き、そして1/24スケールにも無条件で反応してしまう私は、まずは両方買ってみました。
どちらかと言えば、国産車、そしてかっちょいいスポーツカータイプではなく、「働く車」や「大衆車」が好きな私は、この手のシャープな造型のミニカーはほとんどもっておりません。買った理由は上記に書かれたように「とりあえず」という衝動だったのですが・・・・・
私と言えば「錆のアラーキー」
そうです、両車ともすでに完成した車体なので、「廃車塗装」に専念して楽しむ事ができると言う訳です!
超貴重で超高額な「廃車」はあまり見たことがありませんので、これは面白いかも。。。
まずはあり得ない度が高い「フェラーリ・F40」から始めます♬
しかし、この手の車は、けっこうアルミ車体だったりもしますので、どこが錆びるのか?の下調べをしなければなりません。そこは流石、ディアゴスティーニさんは出版社ですから付属(いやこちらが主?)の本にその素材も詳しく書いてありました!
「F40はボディを形成する11枚のパネルにはグライスファイバーを採用され・・・・グライスファイバー。。。」
あ”!!!!!!!!!!!!
F40のボディーはFRP、つまりプラスチックだから錆びないヨ〜〜〜
「錆のアラーキー」がいきなり封印されてしまいました(泣)
いやまてよ。FRPと言えば最近の小型〜中型漁船は、ほぼその素材でできている。以前からプラ系の素材の朽ち表現にチャレンジしてみたかったので、それらの写真を基に、F40の廃車表現にチャレンジするのも面白いかも。
と言う事で、挫折の後に、瞬時にやる気復活!気持ちの切り替えが早いO型に感謝して挑んだわけです♬
(でも後からジワジワと心配や後悔するのもO型)
いつものGoogle先生に「FRP 漁船 放置」とかいろいろなキーワードで検索をかけて資料を集めます。
まずは手始めに、車体全体をスポンジヤスリで擦り、塗装の食いつきを良くすると同時に、長時間日光にさらされて、艶消しになった様子を再現。
そしてカッターを使い、ダイレクトカットの手法で、プラ表面に乾燥によるクラックを彫刻していきます。
その後、エアブラシで、「退色して下地のサーフェイスが見えたような様子」を再現するための塗装を。
赤色って紫外線の影響を受け易く、赤色が飛んでしまいます。よく看板などの注意喚起の赤文字だけが退色して消えてしまっている看板を見かけることがありますよね。
このままではちょっと寂しいので、フロントガラスに、同様にカッターで傷をつけて「割れた表現」を追加してみました。こちらは「混沌の街」という作品において被弾したベンツのフロントガラスでチャレンジしてみた手法です。
このF40のワイパーは、ちょっと大味で、このままでは「いかにもミニカー」という印象でしたので、落ち葉がつもった感じにして、うまくリカバーしております。
この落ち葉、妙にリアルでしょ?
実は、天然の素材の枯れ葉をそのままつかっています。
この落ち葉は「ソフォラミクロフィラ」というカワイイ葉っぱの観葉植物の葉。これは1/35〜1/24scaleに最適でリアルな葉っぱが採取できるので、重宝しています。乾燥するとリアルなめくれが出来るので、兎に角作品が映える魔法の葉っぱです!!
通販で買えますので、育てて、その落ち葉をマメに採取してジオラマに使うようにしています。
カーモデルにおいての「ここさえ変えればリアルにみえる」ポイントは、『ライトレンズとバックミラー、そしてワイパー」だと思っています。特にワイパーはエッチングパーツなどで市販されているパーツがあるので、交換するだけでも十分に模型映えします。今回は時間をかけずに完成したかったので、落ち葉でごまかしました♬
で、完成した車体はこちら。
世の中にはまだ無い(であろう)フェラーリF40の廃車すがた(妄想バージョン)です!
いったいどれだけ放置するとこんな姿になるのか?
フェラーリの塗装は、他の車とはまったく異なる行程と塗装膜の美しさですから、なかなか退色までいくには時間がかかるでしょうね。アラブのお金持ちが、ジョークでこういう塗装をして街を走っているという妄想でも面白いかもしれません。
ディアゴスティー二のこのシリーズはかなりしっかりとしたケース付きですので、完成品をいれてみると・・・
「週刊 廃車コレクション」創刊!
いや、あったら僕ならば買いますよ(笑)
どうですか、ディアゴスティーニさん!
ちなみに、アシェットの国産名車コレクションのTOYOTA2000GTも廃車仕上げにしております。
こちらは、安心の(?!)の金属車体ですので、お得意の錆塗装しあげで。
まだ、レストアできる、あっさり廃車仕上げにしています。
こちらもスポンジヤスリで全体をやすった後に、アクリル塗料のクリアーオレンジを稀釈した溶剤を全体にうっすら塗装して、フラットブラウン、オレンジ、クリアーオレンジのいつもの組み合わせで、ボカシ刷り筆をつかって、ポンポン塗装で錆の表現をしています。それらのやり方は左のバナー内の過去Blogに書いてありますのでご参照ください。
ミニカーを使えばすでに完成している状態から錆&朽ち表現だけを楽しむ事ができるという、ミニカーの別の楽しみ方でした。
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