海賊王に俺はなる!ゴーイングメリー号
12月ももう中旬。
あと数日でクリスマス!!
我が家は毎年多くの友人達を招いてクリスマスパーティーを開いております♪
かみさんが超気合いをいれた料理でもてなし、私はリビングに飾られた数々のジオラマでもてなすという感じですね(笑)。
さて、年の瀬も迫り今年作ったジオラマをいろいろと紹介しておりますが、今回紹介する作品も私にとっては非常に思い入れのある作品の一つになったジオラマです!!
超人気海賊マンガ『ワンピース』の主人公達が乗る初代海賊船・ゴーングメリー号です!
毎度のように自宅ベランダで撮影された日光下の写真。やはり太陽光はいいですねぇ。
これはバンダイから発売されている大型キットです。
どちらかといえばお子様向けの大作りのプラモデルといった感じですね。
しかし結構木目のディテールとか良く出来ていて「リアルに塗ったらかなりいい作品になりそう」とモデラー触手がかなり反応してしまいます。
しかしそこは情景師を語っている私ですから、がっぷり四つで取り組んだガチンコモデリングで鑑賞に耐えられる大人の情景に仕上げます!!
リアルな木目彫刻に対して、船についている様々な造形はは原作漫画を忠実に再現している故にちょっとコミカルでファニーなデザインと造形になっています。
一番めだつ船首の羊ヘッド。帆船が活躍していた16世紀風の造形にエポキシパテで作り直しました。
このヘッドにつながる緩やかなアーチの飾りはキットでは非常に変なゆがみの造形になっておりましたのでここもエポキシパテで作り直し。木目や原作にはない彫刻模様を追加。
船底の周囲にぐるりと巡らされた鉄の帯、固定用の鋲は市販のディテールアップパーツですべて作り直しております。
操舵室もスケール感のある造形ポイント。船の記号性である丸窓は細かくディテールアップして、各種飾り彫刻を加えています。
また、非常にキャッチーな操舵室の天井に生えたオレンジの木。
AFVのジオラマでは定番なオランダフラワー+鉄道模型用スポンジでリアルに作り替えました。
帆船といえばやはり「帆」。
キットでは一体になった巨大な帆のパーツが入っており、これはこれで案外リアルな布のディテールと風を受けてパンと張った特徴が良く再現されている良パーツなのですが、やはりもっとリアルに作り直したい所。
このキット部品の上に、木工用ボンドを水で溶いた溶剤に浸したティッシュを3層に重ねて制作。永い航海で汚れて破けた雰囲気の塗装で仕上げました。
主人公の麦わら海賊団団長・ルフィー!!
このキットはノンスケール表示なのですが、操舵室の部屋の大きさから割り出しすと約1/100スケール。
しかしキットに入っているフィギュアはどれも大きくて約1/72。
この大きさでスクラッチするのは至難の業。
しかし、このメリー号の次の二代目海賊船・サウザンドサニー号のキットに付いているフィギュアがなんと丁度1/100スケールだったので部品を取り寄せて活躍していただきました!
指と比較するとその小ささを時間。
ジオラマの全体像。
前回のラピュタのロボット兵、また悪役一号(ブログではまた紹介していませんが)でも使った、ホームセンターで売っている園芸用のフラワーベース。
海賊船に積み込まれている樽のイメージにピッタリで違和感無くまとまりました。
さて・・・・今回のジオラマで最も作りたかったのは力強く風を受けて荒れ狂う波を突き進む帆船の姿!
今回初めて海の荒れ狂う波の造形にチャレンジしてみました!
これが大変苦労に苦労を重ねただけあって非常に臨場感たっぷりの造形になりました。
リビングに飾れる大人のジオラマ。
私が目指すジオラマのスタイル。
持てる造形テクを全て盛り込んだ大人げない「ガチンコ勝負」でのジオラマが完成しました!(笑)
・・・・「どうやってこの波を作ったの??」。
と友人知人から質問が多かったので、次回のブログでその行程を紹介したいと思います。
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この記事へのコメント:
たみー : 2011/12/22 (木) 12:24:33
次回の波の作り方、楽しみにしてます♪
ところで、このくらいの作品で、どの程度の時間で製作してるんでしょうか??
うちもサークルの連中呼んで、パーティー(というよりただの飲み会)を年に数回やてます。
シェフはおれです。
その時の気分で和洋中と食いきれない量の料理を作ってます。
このところ年末はサークルの展示会ですからパーティーどころじゃありませんが(笑
クリスタルボーイ : 2011/12/22 (木) 22:59:53
ワンピースは観てないですが船の船首の羊とかいいですね。
この波で『ガンバの冒険』を作って欲しいな。
ねこ : 2011/12/22 (木) 23:14:32
「麦わらの一味」の自由奔放さや力強さが
ヒシヒシ伝わって来て(´▽`)ほふ・・♪
展示会で実物を拝見した際も
見とれちゃいましたが
陽の光の下だとまた。゚+.(・∀・)゚+.゚イイ!!
木や布、縄、金属や水・・光が当たった時の
質感の違いや帆の透けや影・・
”(*>ω<)o"クーーッ青い空が合う合う☆
アラーキー : 2011/12/23 (金) 01:52:51
けっこうバランスいい作品に仕上がりましたね!私も満足しています。。。
フラワーベースを使ったジオラマ土台は今回は素直に通常使用状態で使ってみました!
それはこの器から海がこぼれそうな迫力を狙って。末広がりの土台が好きなんですけどこれもまたありですね。
この作品の製作期間はカレンダーベースで換算すると28日。
でもこれにはカラクリがあって、今年の震災が影響しているんです。
丁度制作していた時期は7月いっぱいで、我が会社はその頃の世の中の空気を読み取って電気を使わないようにする為に強制的に1週間の休みを取らされたんです。いわゆる
「節電休暇」というヤツですね。
故に1週間まるまる制作期間にあてる事が出来たので完成できたという話。
故に、平日3時間、休日は1日8時間制作したと考え計算すると約1ヶ月と5日ぐらいという感じですかね。おおよそのジオラマの制作期間はそんな感じですね。
アラーキー : 2011/12/23 (金) 01:55:39
>この波で『ガンバの冒険』を作って欲しいな。
→あれ?同世代???
私もこの荒れ狂う波を見るとやはりガンバの冒険を思い出します。
このジオラマを作っている時にはず〜と頭の中をテーマソングが廻っていましたね(笑)。
未来少年コナンに出てくるバラクーダ号もいい感じだと思いますよ!!
アラーキー : 2011/12/23 (金) 01:59:29
展示会ではどうも!。
あの会場で、しかも重鎮の伊藤さんと同じケースを共有していたので、スペースの関係上ちょっと後ろに置かれてしまったのが残念でしたけどね。
リビングに飾れるジオラマとして今は我が家のリビングに堂々と飾られています。
本格的な帆船模型だとちょっと引いてしまう(重厚すぎて)けど、よく見ると実はゴーイングメリー号だというところがオチというか陽気な感じでいいでしょ?