天空の城ラピュタ:パズーの小屋
天空の城ラピュタのネタ番外編です。
TV放映を見ながらふと昔の記憶が蘇ってきました。。。
そういえばこんな事があったなぁとアイデアスケッチをまとめてあるフィルをごそごそと。
懐かしいスケッチが数枚出て来ました♪
今を去る事4年前の事。
とある親しい方から東京・三鷹にあるジブリ美術館で売る為の小さなジオラマの制作をしてもらえないかという相談でした。
売るためのジオラマって・・・原型制作依頼??
実は過去に何度か食玩の原型を作らないかというお話をいただいた事がありましたが、こちらはプロのモデラーではありませんし、いろいろと条件が難しかったりしてすべてご破算に。
しかし今回の依頼は名誉あるジブリ作品、しかも大好きな天空の城ラピュタのネタです!。
メジャーなロボット兵だとかゴリアテだとかラピュタそのものではなく私の心を射抜くの変化球!!
それは「パズーの小屋」。
バズーが1人で暮らす小さな小屋はすでに廃墟となった炭坑の施設の1部を使って木製のあばら屋のようなデザイン。大きな煙突の1部が鳩の小屋になっております。とても素敵なデザインです。
依頼はこれを小さなビネットタイプにまとめあげ、そして原型を作って石膏もしくはキャストで型取りして
塗装して完成!という感じのものをという事。なにやら面白そうな依頼です。
お話を受けて送っていただいたラピュタの資料を眺めながらこんな感じかなぁというスケッチを起こしました。
お土産屋によくあるプラスチックか石膏か良くわからない材質のもので薄い塗料でささっと塗ってあるタイプのお土産。
まぁアリというえばアリけど面白くない。
いきなり脱線してこんなタイプも描いてみました。
ロボット兵がシータの飛行石に反応して暴れまくるあの要塞です。
これも悪くはありませんね!!。ちゃんと塔の先端には巨大戦闘飛行艇のゴリアテも付けてね♪
でもちょっとマニアック過ぎるなぁ?
でサイズをもうしこし少し大きめにしてもうちょっと値のはるちゃんとしたジオラマのようなものを少量制作して販売するタイプを提案。
イメージはこんな感じ。
なんかいいかんじかも!
スケールは1/72ぐらいで小屋の中にはLEDを仕込んで光るギミック付きで!
いつもジオラマ設計の際に描く原寸の3面図をささっと起こしてみました。
しかしこれを販売するとなると壁掛け式のシャドウBOXタイプの方がいいのではないかという提案。
こちらの方が買いやすいし、リビングに飾れるジオラマって雰囲気がいいかもしれません。
妄想が暴走しちゃってこんな絵も描いてみました。
これはスノードーム型のジオラマ時計の提案。
時間がくると小屋の上空で鳩がクルクルとまわり、あのパスーのラッパの音楽が流れます。
ジオラマと使える実用品とのコラボ。。
まぁこれは製造メーカーを動かさなければなりませんのでおまけの提案として。
・・・・・これらの絵を持って打ち合わせを行いましたが結論としては....ご破算ということで。
実は依頼を受けた時からお話を聞いてみたら。。。今回のお願いはちょっとあり得ないかなぁと思っていてあまり乗る気ではなかったのです。
それはこれらの製造をすべて私たち夫婦が内職で作ってジブリ美術館に納品するという方法の打診だったんですよ。サラリーマンやりながら注文に追われる模型夫婦を想像してしまうとちょっとナシですね。
結局、こういった製品は中国の玩具制作会社に依頼した方が良いのでは?という結果になり、私は単に絵を描いて
提案しておしまいというなんとも歯がゆい終焉を迎えた訳ですが、妄想出来ただけでも面白かったのでまぁ良しとするか!と。
今を思えば1/72ぐらいでジオラマ化するのはおもしろそうなのでいつか実現しよかなと思っています。
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この記事へのコメント:
クリスタルボーイ : 2011/12/11 (日) 21:34:07
パーズーのラッパで起こしてもらいたい。
MASAKI : 2011/12/12 (月) 02:27:53
スケッチや提案内容見てるとやっぱりプロダクトデザイナーですね~。
アラーキー : 2011/12/12 (月) 06:47:50
いいでしょ目覚まし時計。
実は古風なベル型の目覚ましのユニットを使うとモーターも内蔵されているので専用の時計ユニットを使わなくても量産可能だという点でも優れている提案だと思ったのですが、
たしかその時は「へぇ」の一言だけで終ったと思います(泣)
パズーのラッパの音楽は携帯でダウンロードしていて我が家の目覚ましで使っています。
アラーキー : 2011/12/12 (月) 06:51:11
プロダクトデザイナー・・・し〜!!秘密の本職ということで(笑)
残念ながらこういった絵は書かなくなりましたね。
いわゆるマーカーでささっと描く絵を普段は描いていたんですが、最近はほぼ3DのCGでの検討提案。
腕を動かして物を作る事がなくなてってしまった故に模型を作り始めたのが今にいたる切っ掛けですからね。