暗黒の都市・ゴッサムシティー<その2>
5月13日(月曜)発売のアーマーモデリングに掲載されているゴッサムシティージオラマ。
膨大な情報量が込められた作品ですので How to 記事を紙面に簡単にまとめる事は不可能でした。
そこで最近のTV CMの手法ではありませんが「つづきは Web で♬」というやり方でこのブログで制作記事を紹介したいと思います。
すでにアーマーモデリングをご覧になられた方も多いと思いますが、多忙な現代社会においてなかなか書店に足を運べる訳でもなくこの週末にゆっくり本屋で探そうかなぁ。。。なんて思っている方もいると思います。
まぁネットならいつでもどこでも見れる時代ですしね。プロが撮影した写真はそちらで堪能していただいて、こちらでは私が撮影した写真で紹介いたしますね。サービスがもっとうの情景師です♬
How to 記事を載せるにあたり全貌が見えないままというのも何ですから。。。。
小出しにしていたゴッザムシティーのジオラマの全貌をご披露いたします!
3階建てのアメリカンタイプの古アパートに加えて、2階建てのアパート、そしてそして最後まで隠していた鉄骨構造のゴッサムシティー・モノレールの駅の3つの建物で構成された非常に大きな舞台装置のようなレイアウトだったのです。おそらくほとんどの方が3階建てのアパートだけで構成したジオラマを想像した事でしょう。
ふふふ、それも作戦の一つですよ。
主役と言える3階建てアパートは、以前のブログ記事においても途中写真を掲載していたので皆さんも把握していたと思いますが、これも隠し玉にしておりました最終的には1階部分には思いっきり落書き・・・・いわゆるグラフティが施されているんですよね。これがあれば一気にアメリカ匂、ちょっと荒廃したように思えるアイテムですもの。
これも以前からやってみたかった事。これもどうやって書いたのか?気になりますよね。
この建物だけのHow to だけでも十分に記事が書けそうです。
さてさて何から解説するのか、ご覧になられている皆様の期待のドキドキが高まるのをひしひしと感じております。。。
さてさてお立ち会い!ここにあります以前も紹介したこのジオラマの極々1部のこの写真にご注目。
いや。。。。。何度見ても汚いですね。いいですね〜。
記念すべき最初の How to の主役がこの中に隠れております!!
それは・・・
1/35スケールのアルミ缶!!
ええ?そ、そこから???
いきなり肩すかしのように超小さいものの記事から書き始めるという意外性もアラーキー流(笑)。
でも、まぁこれも今回の重要な要素ですからとりあえず最初のジャブとして黙ってお聞き下さいませ。
これだけ小さいのに、「コカコーラ」「バドワイザー」「ハイネケン」「クワーズ」と4種のいかにもアメリカを彷彿とさせる代表的なドリンクが銘柄もよく解るように作られています。どうなっているんでしょうかね?(笑)
しかも結構リアルにつぶれているのも混じっているし。。。。。
結論から言いますとこれらはペーパークラフトなんですよ!。
全てのグラフィックは Googleの画像検索にて上記の銘柄+ Canというキーワードで画像を探して、「フォトショップ」&「イラストレーター」の超有名な画像ソフトで展開図のように加工したものです。
その加工方法は・・・画像データ切ったり、色調整したり、コピペを繰り返したりと、本職のデザイナーである腕を(ハイ、私はプロモデラーではありませんからね)チョチョイと使って下原稿を作る訳。
残念ながらその方法まで詳しくレクチャーすると大変な事になりますので、ここでは割愛して次に進みます。
まるで3分間クッキングの料理家のように「ハイ、出来ました!」と出てきたそれらの原稿はコレ。
(なんか出来過ぎたレイアウトになっているのは?まぁ後ほど)
これを家庭用プリンターの普通紙で普通にプリントします。
ちなみに我が家は5年程前に購入した CANONのピクサスMP600というものを使っています。すでに古参プリンターかもしれません。
タミヤの直径2mmの丸棒に切り出した側面パーツをクセを付けながらくるりと巻いて、接点に木工ボンドを爪楊枝などを使ってちょいと接着します。乾燥を待たずに、その丸棒からするりと抜きます。
次に、缶の上蓋、底板を貼付けます。
これも Googleの画像検索で見つけた写真を1/35スケールに縮小して並べたものです。
そもそもリアルな写真なので、金属調に光って見えます。
ハイ、完成 ♬。
中身は空洞ですのでピンセットの先で缶の中腹部を押すと・・・かなりリアルにつぶれます。
このジオラマには合計約200缶程を制作してちりばめられております。
今回は1/35アルミ缶の制作方法でした!
本日はこれにておしまい。
ほな、さいなら。
ではつまらないので本日のサービスタイム!!・・・・皆さんにちょっとした朗報を2つご紹介♬。
まずはこの週末(5/18〜19日)には模型の聖地静岡にて「第52回静岡ホビーショー」が開催されます。
http://www.hobby-shizuoka.com/
そこで開催される全国の模型クラブの合同展示会にて、このゴッザムシティーのジオラマが展示公開されます!
ちなみに去年の展示会の様子は以下の通り
http://arakichi.blog.fc2.com/blog-entry-47.html
私が所属する「箱庭倶楽部」の展示卓にて。去年と同様の看板を見つけてやってきてください。
このド変態ジオラマ・ゴッザムシティーが鼻息のかかる距離で眺める事が出来ますよ!
初公開がGW中に渋谷で開催されていた東急百貨店での「海洋堂フィギュアワールド」でしたがそこではアクリルケースに入れられていた展示でしたのでフルオープンでの展示は初めてになります。
そしてそして、・・・・そこで私を見つけるなり、次の合い言葉を言ってください。
「マスター、例のものある?」と。
すると、今回紹介した1/35スケールのアルミ缶を作れる制作キットを先着50名様にプレゼントいたします♬
上記写真を見ると、このアルミ缶以外にも1/35スケールの新聞紙やアマゾンの箱も入っているのも解りますね。
これらはゴッサムシティーのジオラマ用に準備した残りのものです。
ワオ!!なんて太っ腹。
もちろん私にまだお会いした事無い人でも合い言葉さえ言っていただければプレゼントしますよ♬
いきなり顔も知らずにキーワードを言うのもなんですから「ブログ見ています!・・・・で、例の物ある?」
と(笑)
<朗報ーその2>
まぁ全ての方が静岡に来れる訳でもなく。それを指を加えて見ているのも面白くない話。
まぁ奥さん、腐らずに聞いてくださいよ。
上記にあるアルミ缶の側面パーツと蓋パーツの画像。これらのサイズは丁度名刺サイズで作られています。
(画像は大きめに張られていますが)
つまりこのブログからそれらの写真を保存して、枠の大きさが丁度名刺サイズになるように調整してプリントすると1/35スケールの缶が出来ちゃうセットが出来まっせ!ってお得な話。
その際には缶の側面は普通紙で、缶の蓋は光沢写真紙でプリントしてくださいね。
お暇な時にでも作ってみて楽しんでくださいませ。
それでは静岡に来れる方は現地でお会いしましょう!
(制作記はまだまだ続きます。。。と思います:笑)
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※2016年8月に発売された私の初のジオラマHow to写真集
「作る!超リアルなジオラマ」
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※2015年に発売された私の初の作品/エッセイ集「凄い!ジオラマ」をカラー写真2倍に増量+本の多さアップで生まれ変えた「凄い!ジオラマ[改]2018年11月発売です!
※このBlogをスマートフォンでご覧の方、スマートフォン表示ではなく、「PCモード表示」にすると、過去の記事の検索や、問い合わせの為のメール送信のフォームがご覧いただけます。
この記事へのコメント:
arukadhia : 2013/05/16 (木) 02:30:34
それを200缶も・・・自分はこれだけで4ヶ月経っちゃいそう・・。
アーマーモデリングばっちり見ましたよ!
これまた凄い臨場感でした。
自分は残念ながら静岡には行けないのでこちらの画像を使わせていただきます。(涙)
実際に「例の物ある?」って言いたかった(笑)
制作記の続き楽しみにしてます!
SYU : 2013/05/16 (木) 09:03:29
ま、アラーキーさんはペーパークラフトで「テトラポッド」や「朽ちた船」(でしたよね?)」もペパクラで作られ表面加工をされて「立派なジオラマ」にされていましたので、ちょっと推測すれば判った事でした-。
あ、前に「紙やすりで」と私が書いたのは、アラーキーさんが「しごいて(だっけかな?)」を私が勝手に勘違いしたのでした。スイマセン。
ハマシ : 2013/05/16 (木) 11:26:06
辞表書いちゃうとこでしたw
当日は行けそうにないので、コレ印刷して試してみます。
てか、アラーキーさんてホンとに「この世の物は全て素材!!」って感じですね(笑)
空き缶がまさか紙とは。。。恐れ入りました
逗逗 : 2013/05/16 (木) 12:17:42
さっそくお借りします(笑)
静岡には私もうちの倶楽部も出展しますのでお会いできること楽しみにしています。
MASAKI : 2013/05/16 (木) 16:07:15
実際写真とかだと穴が開いているようにも見えたのでどうやってるのかと思いました。
丸棒に巻きつけてというのも言われてみればなるほどって感じでした。
今度やってみます。
しかし50セットも用意しておいてプレゼントとは、何ともマメですね~。
そのエンターティナーな所が素敵です。
では静岡で!
やつ : 2013/05/16 (木) 19:59:29
当日は静岡いけないんです、僕は毎年この5月の第3土日は両日とも家族イベントのようなものがあって(泣)
つまりずーっと行けないんです。
静岡ホビーショーはこの時期で固定だったか後で調べてみます。
アーマーモデリング買いました!!見ました!!!!
やばいです、感動です。
ここでちょっと質問。
アラーキー先生はジオラマの建物のぶった切りかたをどのように決めていらっしゃいますか?
特に中も見せたいし、外も見せたい場合。
すみません、まだ全然作ったこと無いのにこんな質問して。
でも気になったもので。
当日は行けませんが、会社の同僚が行きますので僕の代わりに舐め回すように見てきてもらいます。
長文失礼しました。
情景師・アラーキー : 2013/05/16 (木) 21:36:12
200缶・・・じつは私には超優秀な助手がおりまして。
モデラーでもある我が愛妻にそれらの大半を発注して制作させました♬
A型であるかみさんはこういったちんまい作業はまるでマシーンのようにこなします。
私( O型)も嫌いじゃないですけど、別の作業がある時には同時制作でやってもらった方がいいですからね。
情景師・アラーキー : 2013/05/16 (木) 21:43:06
ペーパークラフトと言うと何だか子供が作るアイテムのような気がしますが、応用するとこれほど使える素材はありません。特に「粘り」が必要な部分には最適です。そもそものアルミ缶は粘りがある金属素材なので表面的には愛称がいいのですよ。
>あ、前に「紙やすりで」と私が書いたのは、
→おそらくそれは私がアマゾンのダンボール箱を作る際に実際のダンボール箱の表面を剥いで作りますって話をしたのを覚えていたのでは?
ダンボ−ル箱の作り方もいろいろと使えそうなのでいずれ紹介しますね。
情景師・アラーキー : 2013/05/16 (木) 21:47:00
誰でも手に入れられて特殊な技術を使わないで済む(金属で作ってハンダ付けするとかハードルが高いですからね)素材を探して紹介するのが私のスタイル。
だって超絶テクニックばかりだと「それは・・・・あなたしか出来ない方法でしょ?」と
飽きれてしまいますからね。
辞表出さなくて良かったですね(笑)
情景師・アラーキー : 2013/05/17 (金) 07:11:19
すれ違いが多かったですがようやくお会い出来ますね。
まだまだ私は準備中です!
情景師・アラーキー : 2013/05/17 (金) 07:16:51
例えば非常に小さなビネットでアルミ缶が2〜3個の存在ならばちゃんと飲み口を開口して1個1個のクオリティーを上げるけれど、こんなに大きな情景の中で、100個以上ある存在のなかでの飲み口はこれで十分なんだよね。
ディテールのリズムをコントロールするのもモデラーにとっては大切な技量。
まぁ会場でじっくりと見てね〜
情景師・アラーキー : 2013/05/17 (金) 07:36:01
アーマーモデリング見ました?・・・凄いでしょ、僕(笑)
おそらく実物を見るともっと驚くと思いますよ。いずれいい機会があればこちらでインフォメーションしますね。
>ジオラマの建物のぶった切りかたをどのように決めていらっしゃいますか?
・・・なかなかいい質問であり、非常に難しい質問ですね。
ジオラマのセオリーというのありまして、ベースに対して斜めに配置すると奥行きとダイナミックな構成が出来るという事。その角度は建物などを作る前に簡単に厚紙で作ったダミーの試作を使ってなんどもなんどもシミュレーションをします。写真に撮ってみたり、いろんな角度からライトを当ててみたり。実は建物が出来上がったあとでもそのレイアウト検討は続きます。時には・・・完成したものを大胆にカットする事もありますよ。実際今回の3階建ての建物は塗装前でしたが2、3回切断して調節する事がありました。
建物の中と外を見せたいという事でしたが、これも上記のレイアウトに加えて、
「どれだけ内部を作り込むか」を考慮した上でカットラインが決まります。
もちろん、最終的には締め切りがありますので残された制作時間とのバランスで「ちゃんと自分で作れるの?」って事が重要になったりしますけどね。
すべてはバランスですよ。
CottonCandy*SOL : 2013/05/17 (金) 18:12:46
私も宮メカで今年から参加致しますので、ぜひ拝見させていただきますね!
「例のものはまだあるかい??」って言いたいなぁ~~
ジオラマをかじっている私にとってアラーキーさんの作品は眩しすぎる~~!!
よろしくお願いいたします!
mack : 2013/05/17 (金) 22:21:46
でもこれ、欲しい~~~!!
黒毛大吉 : 2013/05/20 (月) 16:48:27
空き缶もですが、ゴミ袋の製作法が気になって気になって…
出来ればご教授お願い致したいです
ツカサ : 2013/05/20 (月) 23:27:34
本物は非常にコンパクトなんですね・・・
写真で見るとすごく空間に広がりを感じます。
多分、レイアウトや造形、撮影技術とか色々な要素があるんでしょうね。
眼福眼福、沢山勉強させていただきました!感謝です。
MACK : 2013/05/21 (火) 05:29:34
ホント、1/1のようなリアル感にやられました
そしてペパクラまでありがとうございました!
これから続くHOW TO記事、楽しみにしております!何回になるんでしょ(^◇^;)
情景師・アラーキー : 2013/05/21 (火) 07:22:31
宮崎メカ模型クラブのブースは連日人だかりが凄くて、離れた場所から見ていると人の山がまるでラピュタの様でしたよ(笑)。
本当に楽しかったね。
情景師・アラーキー : 2013/05/21 (火) 07:26:11
ゴミ袋はどうやってつくっているのか?
フェイスブックにアップした写真でも連日海外からの反応はそこでしたね。
アーマーモデリングが発売前だったので「秘密だ」とハグラカしていたのですが、どうしても教えて欲しいとわざわざメールをくれたりと。
人々を魅了して止まないゴミ袋♬(笑)
紹介しない訳にはいきませんよね。
情景師・アラーキー : 2013/05/21 (火) 07:30:09
思ったよりも小さい・・・・思ったよりも大きい・・・・
これが今回のホビーショーで聞かれた2局化の意見でした。
1/35スケールってそんなイメージを産み出す不思議な大きさ。
再現しようと思えば出来るギリギリの大きさなんですよね。だから今回のように比較的大きなレイアウトも収める事ができるのです。面白いですよねジオラマって。
情景師・アラーキー : 2013/05/21 (火) 07:34:08
制作記事は、まぁ大変でしょうね。
実物を見て感じられたと思いますが作るまでのストーリーが本当にいろいろとありますからね。
まぁやがて人々が飽きてくるのかもしれませんが、自分のレジメとして残していこうとか思っているから。