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ペーパークラフト・テトラポットの魅力


現在発売中のアーマーモデリング 6月号(No.152)に掲載されている廃船ジオラマ

「港の片隅で」

この紙で造った廃船は、以前のブログ記事で作り方も含めて紹介してきましたが、
実はこの情景には紙で造ったもうひとつの主人公がいるのです。


港の片隅で_全景1



それは・・・・・・この写真の左に写っている港には必修なあれ!。


はい7



そう、テトラポットです。


そして、これもやはり「紙製」!!



いや、今回のジオラマは「紙しばり」ネタでの制作コンセプトではなかったんです (笑)。

以前から日本の港には必須のアイテムであるテトラポットをなんとかして造れないかなぁと思っていたんですが、
・・・なんと世の中は広くて面白いところでしょうか!

ネットでテトラポットを検索していたら衝撃が走りました。。。

テトラポットをペーパークラフトで造れる無料の型紙を配布している所があったんです!!

それはこちらのサイト「仮想ブロック」さんです!!

http://mcguffin.seesaa.net/article/136576882.html


すばらしい!!

そこで配布している型紙はこんな感じ。展開図からすでにうつくしい〜!!
いいですね。ペーパークラフト。

初期のモデルグラフィックスには悪役1号だとか、ナウシカのトルメキアの戦車とかのペーパーモデルが付いていましたっけ。

テトラポット展開図写真


あせって、この画像をロムッた方!!

いやいやこれをプリントして造らなくても仮想ブロックさんではPDFファイルでダウンロード出来ますから慌てずに(笑)
なんて博愛精神なんでしょうか(涙)

しかし、あくまでも個人で楽しむだけにしてくださいね。



で、それを組み立てたものを情景にならべてみたところ・・・なんと 1/32スケールにピッタリ♥

出来たペーパーテトラにモデリングペーストを歯ブラシを使って叩き付けるように塗って、
乾燥後に表面をペーパーヤスリで成らして、パーティングラインのディテールを付けて下地は完成!!


テトラポット


画像検索でみつけたテトラポットの画像を参考にアクリル塗料でちょちょいと塗装したものがこれです。


テトラ1



あたりまえですが、なんせ芯がペーパークラフトですから超軽い♪

港の片隅に放置されたままのテトラブロックはよく見る光景です。。。


テトラ3



この不思議な造形物・テトラポットは本当に絵に成るんですよね。
これが主役のジオラマを別に作ってみたくなりました。


今回のこのブログの記事に先駆けて、仮想ブロックさんのブログにも今回のこの件を紹介していただきました。





以下、仮想ブロックさんに教えてもらった超マニアックなテトラブロックに関する資料HP

●湾岸防衛隊研究所
http://ganboken.blog26.fc2.com/

テトラブロックだけでもこんなに面白い話が出来る。。。。

ジオラマって本当におもしろいですね♪


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※2021年2月11日発売
2015年にジオラマ作家として独立してから5年間に受注した仕事をまとめた写真エッセイ集。今までのジオラマ本のように作り方のHow to 記事も盛り込みながら、それぞれの仕事をどのように受注してアウトプットしたかを綴ったビジネス本として執筆しました。
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※2015年に発売された私の初の作品/エッセイ集「凄い!ジオラマ」をカラー写真2倍に増量+本の多さアップで生まれ変えた「凄い!ジオラマ[改]ジオラマ作りの楽しさを文章と写真で楽しめる本です!2018年11月発売



                

                 

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廃漁船のある風景  その2



GWボケもまったく治らない今日この頃ですが、全国の模型趣味の”大きな子供達”はごそごそと動き回っている頃でしょう(笑)。今週木曜からは模型の聖地・静岡で日本最大の模型メーカーの新製品発表会である「静岡ホビーショー」が開催されて、それと同時に全国の、いや世界から凄腕のモデラーの集団である模型サークルが集まった作品展示会「静岡ホビーショー合同展示会」が開催されるのです。

http://www.hobby-shizuoka.com/

ぐふふふ、楽しみが止まらない〜!!



その静岡ネタは次回の日記で詳しく書くとして、今回は前回に続き「ペーパーで造る廃漁船の How to 」をご紹介します。

今回の漁船は造ろうと思った切っ掛けが、港の片隅に陸揚げされて朽ちている木製漁船を見た事でした。
それは北海道に現存します。

オムサロ遺跡公園入り口に保存?されているとても印象深い漁船(↓詳しく紹介している方のブログです)

http://moon.ap.teacup.com/pramon/383.html


以前から紙で造る木製物の可能性を実証しておりましたので、今回はちょっと大きな造形に挑みたいなと思っていましたのでこれはチャレンジする価値が高そうな造形です。

ネットでこの画像を見た際に、試しにサラリと書いてみたスケッチ。
これがそのまま大まかな図面になりました。(雰囲気スケッチなのでいろいろとゆがみがありますが)


船線図



船の背骨にあたるキールの部分には3mm厚の「厚ケント紙」を使います。
甲板には板の目にそって彫刻を施しています。

制作02


甲板の板の目ですが紙なので彫刻刀が使えません。カッターでV字に切り込んで大きな溝を掘り出して、それ以外の木目はレザーソウを横にスライドさせて作り出します。この方法はプラ板等にも使える方法です。


制作04




次に船体側面ですが、これを本来の木製帆船のように1枚1枚板状にしたものを張って行くとゆがみが出たりして大変。そもそもの展開図を書くのが超大変です。これは帆船模型の方がどのように作っているのか知りたい所ですね。今回のやり方は「簡単&強引」技法で!
始めに甲板とキールの部分を作っておりますのでかなり強引に側面に瞬間接着剤で点付けして手でちょっとしごいて柔らかくしながら張ってしまいます。

側面がある程度貼れた後に木目をカッターで刻んで行きます。これもV字溝を作る感じで。

制作05


この方法ならば均等に木目を刻めます。

下の写真では船体の下にちょっと不自然なゆがみがあるのが解りますが、ここはやはり大きなしわが出来てしまいますから切れ込みをいれて強引につなげている部分です。結局船体横はボロボロにしてしまうので気にせずに!

制作03



徐々にディテールが入って行きます。

制作07


制作06


ぐっと漁船らしくなってきました!!


木目が乾燥してめくれてきた演出は以前ブログで紹介した「ダイレクトカット」の技法を使います。
(↓ 以下参照)
http://arakichi.blog.fc2.com/blog-entry-33.html



制作01


上記のパーツを箱組すると操舵室の完成!
この方法でちょっとした小屋を作ったり、木箱を作ったりと AFV系のジオラマのアクセントにも使えるでしょう。


制作08



そして工作が完了した姿がこれです!


制作11



制作10



制作09



この時点ではまだ「紙だなぁ」といった様子がうかがえます。

強度を出したいときにはタミヤセメントをたっぷりとしみ込ませればプラ板のような強度を出せるんですよ。
「カッチカチ」になりますよ〜!!

そうすればある程度ペーパーかけもできるようになるんですよ。(ただし乾燥中はタミヤセメントこぼしちゃったようなものすごい匂いがしますけど:乾燥しきったら大丈夫)

ちなみにこれらの工作には木工用ボンドは使いません。水分が多いので工作している時に部品にゆがみがでちゃいますからね。ゼリー状の瞬間接着剤が最適です。

この後にはグレーのラッカー塗料で下塗りしてタミヤアクリルとエナメルで塗装していきます。

塗装編もいずれ紹介していきたいですね。



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廃漁船のある風景  その1


 
本日(5/12)発売されましたアーマーモデリング6月号に、実に5年ぶりにジオラマを発表しました。


アーマー6月
            



渋〜〜〜い特集「 The・鋼鉄」内容にぴったりな作品ですよ。








はい1


 ん?


はい2


 むむむ???



何これ?、、、、、木???




え〜と、木製漁船です。



あれ?アーマーモデリングって超本格的なミリタリーモデルマガジンでしたよね?と疑問符が。。。



すみません、「また」戦車とまったく関係ないものを掲載していただきました。。。。(汗)

ちなみにその5年前には何を作っていたのかと言えば、「ガンプラ」でした(苦笑)。
UCハードグラフ、 いちお1/35スケールのガンプラの AFV模型なんですけどね。

ここにてちょっとだけ紹介されています↓

http://www.gundam-hardgraph.net/products/vr03.html


あの頃の私は変化球ばかり投げる投手として度々の特集に声かけしていただいておりました。

悪役1号とか、メーサー車とか・・・まぁ AFVと言えばそうなんですが・・・といったアイテムのジオラマ(笑)。





で、アーマーモデルさんから久しぶりに声がかかったのが、これまた何の因果か
「 AFVモデラーが造る AFV以外の作品を紹介するコーナー”ブレイクスルー”」のページだったんです。




このコーナーは基本的には発注により制作した作品ではなくて、個人制作のジオラマを紹介するページなのですがこの雑誌に値するプライベート作品といえば・・・・

んんんんんん・・・・

ない。
作っていない。
まったくない。

どうしよう困ったなぁ。

とはいえ、久しぶりに声をかけていただいたならばなんとか期待に答えたいと模型部屋を見渡した所・・・

2年前に制作して途中で飽きてて放置していたこの廃漁船が目に入った訳です!!。


はい3


はい4


鋼鉄特集にそれとはまったく正反対な木の造形っていう組み合わせが面白いですよね。

特集ではもちろんプラモデルというプラスチックを「鉄のように見せる」テクニックがてんこ盛りなんですけど、
私の方は「木で出来た船を木のように見せる」・・・・・って普通じゃん!!となるわけでして。

そこは天の邪鬼モデラー、変化球モデラーとして皆の期待をある意味裏切りたいと思う訳でして。
本誌をご覧になられた方はもう「オチ」が解るでしょうけど、
この作品は実は「紙」なんです。

はい5



ほぼ厚ケントと薄いケント紙で出来ています。
木が朽ちて、乾燥してめくれ上がった表現には紙が最適なんですよ。


はい6



お約束の自宅ベランダでの日光下の撮影。


はい7



はい9





港の片隅で忘れ去れた木製漁船。
やがては土に帰ってゆくのでしょうね。


次回は作り方を紹介します!


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プロフィール

情景師・アラーキー

Author:情景師・アラーキー
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■ 情景作家
■ 1969年生 居住地:東京・杉並 

「日常にあふれるさりげない光景」を立体化する事が得意なオールラウンドジオラマ作家。昭和ノスタルジーからアニメシーン再現まで製作範囲の守備範囲は無限。むしろ挑んだ事がない題材を与えられると燃えるタイプです。

「生み出すものに魂を込めて作る職人のようにありたい」・・・と願って「情景師」を名乗っています。

<過去の作例活動経歴>
●電撃ホビーマガジン
●電撃スケールマガジン
●モデルグラフィックス
●アーマーモデリング
●モデルカーズ
●パンツァーグラフ
●エクストラマガジン
(スペインの模型雑誌)

<<ジオラマ制作随時承ります>>
(製作事例:CM、テレビ撮影用、展示会用、トイの商品開発用、企業ノベルティー等)
・ジオラマ制作についての相談&質問もお答えします
・展示会等での作品貸し出しもしております。
・TV,雑誌,Web取材等の随時受付中。
<出演事例>
・おはよう日本(NHK)
・めざましTV(フジテレビ)
・タモリ倶楽部(テレビ朝日)
・怒り新党(テレビ朝日)
・情報ライブミヤネ屋(TBS)
・まにあマニアル(BS日テレ)
・王様のブランチ(TBS)
・lifeサプリ(BS日テレ)
・経済ビジネスライン(BSNHK)
<雑誌取材事例>
・週刊新潮
・週刊アスキー
・女性自身
・ホットペッパー
・ビーコン

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