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戦場でもイタリア車!



いろいろとジオラマネタがたまって来ておりますが、前回の「イタリアの街角」のご紹介の際に紹介しきれずに保留にしていたイタリア軍の「サハリアーナ」のご紹介をしておきます。

オリジナルのキットはイタリアのメーカー「イタレリ」製。


日本語の「至れり尽くせり」という言葉と響きに感動した創業者が・・・『どんなあらゆるキットでも開発販売しますよ!』という意味からからこの名前が生み出されたようですよ!






すんません、ウソです。

おそらく誰しも「イタレリ」という名前の響きでそんな駄洒落を想像したのでは?と思います。


サファリアーナ



このキットはなんと当時の戦場での貴重な写真集(掲載写真17枚!)が付いているまさに「至れり尽くせり」な内容
(もう、ええ!)


ボンネットに装着された予備タイヤやそのタイヤ外形にそったフロント形状などドイツ軍の水陸両用車「シュビムワーゲン」にどこか似ている雰囲気。でも水陸両用ではありません。両サイド、フロントに装着されたジェリ缶がいかにも砂漠用という雰囲気がいいですね。左右合計20缶、前方に4缶の装備で単独数千キロも単独行動出来るスーパー偵察車。
北アフリカ前線においてイギリス軍のジープによる奇襲攻撃に対抗するように急遽開発された車両。

この製造メーカー親会社はなんとフィアット。
その名前を聞けばどこか「そういえばおしゃれな感じがしなくもない、さすがイタリア」と納得してしまいます(笑)

サハリアーナ完成1


サハリアーナ完成16




いいですね!
かわいいですね!

私の過去のブログでもいろいろな車両のジオラマを紹介していますが、なんといっても丸ライトの「働く車」
が大好き!。ゆえにAFVにおいても凛々しい砲を備えた戦闘車両よりもこういった働く車=ソフトスキンがスキですね。


でもこのライトの位置・・・大丈夫??
すぐにぶつけて壊してしまいそうですけど。。。。


サハリアーナ完成48



この車両の特徴は・・・なんとドライビングポジションはセンター配置!!F1みたいです。


サハリアーナ完成9




この車両・カミオネッタ AS42/43サハリアアーナはキットのタイプと違い「後期型」。
機動性の高さから砂漠用としてはもったいないと主にローマ市内のパトロールに使用した「デチマ・マス義勇部隊」のローマ地区防衛「バルバリゴ大隊」使用のタイプ。後期型の特徴である左右のジェリ缶ラックの上に装備された雑箱などをスクラッチして改造しています。現在ではこの後期型はキットとして発売されておりますので私のように改造しなくても楽しめます(複雑な心境)。

サハリアーナ完成17




このキットはエンジンルームまで細かく造られておりますので折角だから整備中という想定で後部ハッチをあけてみました。



サハリアーナ完成8





やはり「錆スキー」モデラーとしてはこういったマフラーなどの錆塗装は外せませぬ!!



サハリアーナ完成20


とてもいいイタレリらしいキットの話でした♬





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イタリアの街角(1/35サファリアーナのある街角)


ようやく週末です。。。。

しかも本日は25日。
大抵のサラリーマンは給料日ですね!。それを狙ったように設定されている模型紙の発売日〜。
定期購読している方はどんな特集でも「兎に角買う」人もいるでしょうが、少ないお小遣いでヤリクリしている方は本屋でちょっと立ち読みしてから買われる方もいるでしょう。
この週末はニヤニヤと各誌を眺めながらの模型ライフをエンジョイ出来ますね♪


さて、こちらのブログではしばらく昭和ノスタルジーな情景が続きましたが、そろそろ和食ばかりではなく「洋食」も食べたくなって来たのでは?
とくにアンチョビやチーズがたっぷり乗ったピッツァなどはいかがでしょうか?

ということでかつてはAFVモデラーだったことも振返りながら(笑)本日はイタリアの街角のジオラマを紹介したいと思います。


1/35 イタレリ製の偵察車・サファリアーナのある風景です。

完成品1


完成品3



色彩が華やかなジオラマ。
2次大戦ものとしてはなんともほのぼのしたシーンです。

主役の「サファリアーナ」はその名の響きで想像出来る通り、そもそもはイタリア軍が砂漠専用に開発した車両でした。特徴は大きなタイヤとまるで水陸両用かと見間違う船型の車両デザイン。
機動性の良さを買われて極一部がローマなどの市街戦の偵察車両として使われました。

偵察勤務中に小休憩中の部隊。その前を通りかかった花売りの女性。
あまりに魅力的なその姿にクギ付けになって一同「注目!」してしまった光景。戦争中とはいえ女性に対する関心度の高さはさすがイタリア男性(笑)。

そのシーンをベランダで眺める乳飲み子を抱える女性。

『私もかつてはそんなもてはやされた事があったわね』

そんなストーリーが込められています。


このジオラマベースにはアンティークの皮のバックが使われています。

古いイタリアの街角、そして決して血生臭くない戦争のよき思い出。それらの思いがいっぱいつまった鞄という設定で古道具屋で探して来たものです。


ジオラマベース完成7


旅行鞄の想定としてラフに張られたラベルは、当時のふるいイタリア製の食品のパッケ−ジをアレンジしています。PCでプリントした物をわざと手でしごいて、塗装で汚して染みをつけて馴染ませてみました。


このジオラマでの使用キットは以下。サファリアーナは後日、個別に紹介するとして注目すべきは欧州の建物を作る際に超便利で待ち望んでいた「窓枠セット」。これはマニアックでうれしいプラモデル!!。やはり窓枠の制作はちょっと面倒。
よくハリウッドで作られる日本イメージの建物や室内は日本の建物の基準である「寸」での比率が曖昧なために雰囲気はまぁ悪くないけど何だか変という感じがしてしまいます。
やはり日本人がつくる欧州の建物もそれらの感覚があると思いますので窓枠やドアのキット化はうれしいですね。

※<追記>窓枠のキットは現在は絶版のようです。

使用キット



欧州の石畳や煉瓦製の建物などはスチレンボードによる制作がベストです。

よく建築模型に使われている発泡スチロール製の薄い板の裏表に紙が貼られている素材がそれですが、ここではタミヤ製のスチレンボードを強くお勧めいたします。始めから紙が貼られていないスチロール製の板なのですが、その密度が市販されているものとはまるで違う!!
この板のうえからボールペンでちょっと強めに窓枠や石組を描くと適度に凹んでディテールが作れます。1/35スケールあたりがちょうどいいのですが、もう少し小さいスケールや密度を出したい時には爪楊枝を使って引っ掻くといいですよ。ピンバイスの先に爪楊枝を差し込んで作業すると使いやすいでしょう。




ディテールが書き込まれたら画材店で売られている石膏をペースト状にしたリキテックスの「モデリングペースト」を筆で湿布していきます。これで表面のざらざらな質感が演出出来ると共に、塗装時に塗料でスチレンボードを溶かさずにすみます。モデリングペーストはジオラマの地面でも使えますのでジオラマ制作には書かせない万能素材です!!

建物制作1





イタリアにみられる丸瓦の再現には、かつて「トタン屋根の造船所」でも紹介しましたアメリカ製の「プラストラクト」社から販売されているバキュームホームで成形されたものが便利です。

↓通販先サイト
http://www.rakuten.co.jp/jema/

素焼き製の不揃いな感じを演出する為に表面を荒いペーパーヤスリで引っ掻いて荒らしたり、モデリングペーストをなすり付けたりしてディテールアップ!

建物制作3


塗装前のこの状態はモデラーにとってうっとりする一時。
石畳も基本的には建物と同じ作り方です。


完成品2


塗装にはアクリル塗料をベースに、ちょとだけエナメル塗料を使って仕上げています。
モデリングペーストをしっかりと湿布すればスチレンボードにコーティングされていますからエナメルでも下地を溶かさずに塗装する事が出来ます。


ジオラマベースB


今回はAFV車両でジオラマを構成していますが、こんな凝縮感のあるイタリアの街角ならば真っ赤なフェラーリやアルファロメオなどのプラモデルやミニカーなどを飾るベースとしてもおしゃれでいい雰囲気になると思います。


ジオラマベースA


ジオラマベースC


ジオラマベースD






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プロフィール

情景師・アラーキー

Author:情景師・アラーキー
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■ 情景作家
■ 1969年生 居住地:東京・杉並 

「日常にあふれるさりげない光景」を立体化する事が得意なオールラウンドジオラマ作家。昭和ノスタルジーからアニメシーン再現まで製作範囲の守備範囲は無限。むしろ挑んだ事がない題材を与えられると燃えるタイプです。

「生み出すものに魂を込めて作る職人のようにありたい」・・・と願って「情景師」を名乗っています。

<過去の作例活動経歴>
●電撃ホビーマガジン
●電撃スケールマガジン
●モデルグラフィックス
●アーマーモデリング
●モデルカーズ
●パンツァーグラフ
●エクストラマガジン
(スペインの模型雑誌)

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(製作事例:CM、テレビ撮影用、展示会用、トイの商品開発用、企業ノベルティー等)
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・TV,雑誌,Web取材等の随時受付中。
<出演事例>
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・タモリ倶楽部(テレビ朝日)
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・情報ライブミヤネ屋(TBS)
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